これまでのお話のまとめ
常連さんの1人が最近姿を見かけなくなったな
と思っていたところ
ニュースで事件の容疑者として逮捕されたと知りました笑

時は過ぎ、事件の事も忘れかけてきた時に
店に掛かってきた1本の電話により
背筋が凍ることになるのでした。
それでは後編スタートです。
ちなみに背筋の凍るピークは過ぎました笑
そして、査定に行く当日。
来客も少ない時間の取れる土曜日に訪問することにしました。
今でも、訪問に行ったお宅の場所は覚えています。
現在も仕事で近所を通るの時があるのですが
嫌でも思い出してしまいます笑
買い取ってほしい工具が大量にあると言う事でしたので
1tのトラックに乗って現地に向かいました。
まぁ、気が重かったですよ笑
現地に着くと
Zさんのご両親が片付けをしていました。
元々、ご両親と暮らしていたようです。
私の顔を見るや否や
「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません」
もちろんご両親とは初対面です。
過去に面識はありません。
言い方は悪いですが、
あくまでも私は商売として来ただけなので
迷惑は掛かっていません笑
おそらく事件後から
会うすべての人にこの挨拶をしているんだと思いました。
割と田舎の方なので
近所の目とかも辛かったでしょうね。
姿も疲れた表情やつれた感じありました。
作業をしやすいように
心遣い頂いたのか
事前にご両親が電動工具たちを
ひとつの場所に集めてくれていました。
査定もそうなんですが
実は真の目的が
私にはありました。
時は遡ります
~Zさんが逮捕される約1週間前~
Zさんが修理品を1台店舗に持ち込んできました。
買われて間もない工具だったため
初期不良の可能性含めて預かりました。
修理品を預かる際にお客様の要望があれば
代替品を貸し出します。
もし修理が立込んだりして
店に用意しているのがないときは
預かった修理品のメーカーに聞いて
代替機をメーカーから借りることが出来たら
お客様にそれを貸し出します。
代替機の事をデモ機とも言うので
今後、表記をデモ機とします。
今回はメーカーから借りてデモ機をZさんに渡しました。
その貸している期間中に逮捕です笑
つまり該当のデモ機は
無期限貸出になってしまいました笑笑
逮捕のニュースを知った時
すぐにメーカーの担当者に電話しました。

一点お詫びが……
借りたデモ機、
一生返ってこないかも………

何で?
壊れたん??
通常の思考なら
上記のような思考になると思います笑

貸しとる人が
逮捕された。
人を〇して………

!!!
それは……
どうしようもできんね笑
予想の斜め上だった笑笑
メーカーの人も納得………??
というよりはあきらめモード
とはいえ高価な物になり
申し訳なさと
借りを作っておくのは心苦しいので
査定依頼が来た時に
絶対回収をしてやろうと企んでいました笑
このチャンスを逃すと本当に一生返ってきません。
~時は戻ります・査定現場~
あまりの工具の多さに一旦トラックに積んで
会社に持ち帰って正確な金額を算定し
指定口座に振り込むという形になりました。
また、申し訳なさそうに
ご両親はメモに入金先を書いてくれました………
山積みの工具を黙々と荷台に積むと……
出てきました!笑
念願のデモ機!!
感動の再会です笑
それと同時に
もうこの場所に
長居をする理由がなくなりました。
「やっぱり気まずすぎる………」
目に見えるくらいスピードアップして
積み込みをし会社に戻りました。
荷台は重かったですが
気は行きと違って
とても軽かったですね笑
後日メーカーにデモ機も無事返却できました。
引き取った物もその後全部販売することはできました。
(ちょっと苦労したけど……)
ちなみに俺は関わらんと発言した社長は
持ち帰った工具に興味深々でした笑
ま、そんなものですよね笑笑
いつものブラック・漆黒のテイストとは違いますが、
今回の件は色々考えさせられることはありました。
被害者・被害者家族はもちろん以前から気の毒に思います。
しかし今までは加害者家族に対しては
何の情も湧いたりすることは無かったです。
今回、目の当たりにすることによって
1つの事件がいくつもの生活を壊すと言うのを実感しました。
そう考えるとブラック企業は
何人の人生を壊しているのでしょうかね?
そういった意味では
いつものテイストとは変わりないのかも……
貴重な経験となりましたが、
もう、絶対、2度と、金輪際、経験したくない出来事でした。
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