「お前、シャッターの鍵、30分で直せ」
私は修理業者じゃない笑
ただの従業員だ。
会社の建物は結構古い。
築年数は、私の年齢よりも上。
当然、あちこちガタがきている。
その中でも一番厄介だったのが、倉庫のシャッターだ。
おそらく…
入社したときから壊れていた。
シャッターは何枚かある。
しかし、会社にあるカギは
その壊れた一枚だけだ。
他の鍵はどこへ行ったのか、
誰も知らない…
防犯、防犯とうるさい割に、
鍵の管理は杜撰だった。
壊れたシャッターの鍵しかないから、
そこだけ酷使される。
酷使されるから、
余計に壊れる。
鍵を差し込んでも回らない。
回ったと思えば空回りする。
閉めたはずなのに、
朝来ると開いている。
ストッパーとなる部分が、硬い時は回らない。
空回りした時は、
その部分が上手く噛み合わずに出てこない。
完全に”気分で動くタイプ”だった笑
シャッターを引き下ろすための棒すら…
ない。
代わりに使っているのは、
店の売り物のL字ボルトだ。
おそらく今頃は、
誰かの家の壁に刺さっているボルトもあるだろう笑
シャッターはお古でも
引き下ろす棒は
常にある意味常に新品だった笑
ある日、事件が起きた。
営業のおじさん社員が、
最後に店を閉めた翌日。
朝の当番は社長だった。
当然のように、シャッターは半開き。
そして下された処分は…
「外回り禁止」
理由は、誰も説明できなかった。
お客様に迷惑かかることは考えていないのだろう笑
その日の午後、
社長が私を呼んだ。
すこぶるイライラしているようだった。

「お前、シャッターの鍵、30分で直せ」
最初は冗談かと思った。
だが、顔は真剣だった。
本気でそう言っている。
元社畜は修理業者じゃない。
ただの従業員だ。
営業も、販売も、ネット事業もやってきた。
しかしシャッターの修理は、
考えたこともない領域だった笑
とりあえず、
スマホで調べ始めた。

まだ終わらんのか。はよしろや
……調べ始めて、数分も経っていない。
パワハラ気質の人間は、
せっかちが多い。
看板屋時代のK主任と、
近しい匂いがした。
そして、考えるのをやめた笑
会社にあった
クレ5‐56を吹いた。
施工時間、30秒笑
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結果。
鍵は回るようになった。
ただし…
止まらなくなった笑笑
本来止まるべき位置を通り過ぎ、
永遠に回り続ける。
もはや空回りですらない。
完全に迷子だった笑
当然、ネチネチ怒られた。
自称、サッパリした人間だが
パワハラ気質の人は周りも見えていなければ
どうやら自分も見えていない笑

お前、修理もできんのか
できるわけがない。
そもそも
これは、最初から私の仕事じゃない。
鍵の修理できるなら
今頃、鍵屋にでもなっている。
後から知った。
この建物は賃貸だった。
つまり…
大家に言えば、
一発で終わる話だった。
でも、この会社では違った。
「正しい対処」よりも
「誰にやらせるか」が優先される。
壊れたものは直らない。
ただ、責任だけが誰かに押し付けられる。
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